
香り成分について
ハーブの女王や和製ハーブという異名を持つ通り、よもぎには春を
感じさせるような独特で爽やかな香りがあります。
この香りはよもぎに含まれるシネオール、β-カリオフィレン、α-ツヨンなどの
成分が混ざり合って生まれるものです。
この香り成分にも様々な健康に関する効果があります!
ここではその成分について解説しています!
シネオール
シオネールは爽やかな匂いとすっきりとした味を持つ成分です。別名ユーカリプトールとも呼ばれるように、ユーカリ属の植物からよく取れますが、他によもぎを含め、ローリエやバジリコ、ローズマリー、セージなどの葉からも抽出できます。
- 精神安定効果
- シネオールには脳神経を鎮静化し、睡眠を促す効果があります。イライラした状態からゆったりとした状態に気持ちを落ち着かせる効果があるので、精神安定にも効果が出ます。
- 消化機能改善
- 消化酵素の分泌を促進して、胃の働きを活発にする健胃作用があるため、消化機能の改善に繋がります。
そのほかに、殺菌・抗菌作用や利胆作用、利尿作用があると言われています。

α-ツヨン
α-ツヨンはメンソールのような香気を持っている成分で、ニガヨモギやセージなどにも含まれている成分です。ニガヨモギから作られるニガヨモギ抽出物にも含まれており、苦味料として食品添加物として利用されています。
- 殺菌・防腐効果
- α-ツヨンは高い殺菌・防腐効果があります。傷薬として利用したときの傷口の殺菌や、ニガヨモギから抽出したエキスは防腐剤として利用されることがあります。
- リラックス効果
- メンソールのような香りから爽快感を得ることが出来、シネオールと似たようにリラックス効果をもたらしてくれます。
また、シネオールとα-ツヨンの香りはよもぎの灸の治療効果を高める働きがあると考えられています。
- メンソールのような香りから爽快感を得ることが出来、シネオールと似たようにリラックス効果をもたらしてくれます。
α-ツヨンには毒性があり、大量摂取すると麻酔作用、嘔吐、幻覚、錯乱、痙攣などに陥る可能性がありますが、ニガヨモギを生で数kg食べないと発症しないくらいの毒性なので、通常の食生活で心配することはないでしょう。

β-カリオフィレン
よもぎに含まれているβ-カリオフィレンという成分は、特徴的な香りは無いものの、別の香りを引き立てる効果があります。β-カリオフィレンが含まれているものとしては黒コショウやイランイランなどが有名です。
- 痛みや炎症の軽減
- β-カリオフィレンの効果で、間接的に痛みの信号を遮断し、痛風やリウマチ通、頭痛などの慢性的な疼痛やけがなどの痛みを軽減させます。また、抗炎症作用を持つので、炎症の軽減にも期待できます。
- ホルモンバランスの安定
- ホルモンバランスを安定させる効果があるため、マタニティーブルーズやPMS(月経前症候群)、更年期障害などのホルモンバランスの乱れが原因で発生する病気に対して改善する可能性があります。
そのほかに現在までの研究で、抗酸化作用があることやアテローム性動脈硬化症や骨粗しょう症などの治療にも効果的であることが示されています。
